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機械式駐車場の維持更新コスト

機械式駐車場の維持管理コスト

このページでは、機械式駐車場の維持更新に係るコストについて考察します。

   機械式駐車場の維持・更新コスト
駐車装置の概略
  1. 都市部や比較的小規模なマンションでは、建ぺい率、容積率とも目一杯使って建てられ、確保したい駐車台数から逆算して、自走式よりも効率の良い機械式駐車場を採用せざるをえないのが実情です。一般に屋外雨ざらしの場合、取替周期は20年と言われています。ちなみに機械式駐車場の減価償却は15年です。20年を超えると取替え更新も視野に入れておく必要があります。部品交換に際し代替部品があるうちは大丈夫ですが、固有部品が途絶えるといよいよ更新となります。
  2. 機械式駐車装置の種類は現在、8種類あります。2段・多段方式が最も多く、タイプも色々あり、メーカーも30社を超えます。エレベーター方式は主流になりつつあり、エレベーターの高速化、騒音対策、省エネが進んできています。
    1.エレベータ方式(タワー式、連続出庫は遅い)
    2.2段方式・多段方式(地下1段、地上4段、最大5段まで有り)
    3.垂直循環方式(歴史有り)
    4.多層循環方式(商業ビルの地下等)
    5.水平循環方式(ビルの地下等)
    6.エレベータスライド方式(現在ほとんど新規はない、時間がかかる)
    7.平面往復方式(地下、大規模収容向き)
    8.自動車用エレベーター(人も乗れる、昇降機扱いで建築基準法の適用有り)

  3. 法的には駐車装置本体の点検義務はありませんが、定期的な保全が必要です。
    タワー式は建築物となります。 また一区画10台以上の場合は、消防法が適用されます。
維持更新コストと問題点
  1. さて、この利便性の高い機械式駐車場装置、 いったい幾らぐらい維持管理や更新にかかるのでしょうか。意外に金額がかかることをご存じない方が多いのです。どのくらい金額がかかるか、具体的に(財)マンション管理センターの修繕積立金算出マニュアルを使って計算例を示します。
  2. 算定条件は以下としています。
    設備:計算例 ピット式昇降2段タイプ20基(40台収容)
    維持:5年毎または必要に応じ部品交換を行うものとし、5年毎の平均維持費は30万円/ピット。
     ・[5年〜8年周期部品] 制御用電気部品関係(電磁開閉器や操作盤スイッチ等)
     ・[4〜6年毎に塗装の塗替を行う]
     ・[10年周期] 電気部品関係(リミットスイッチ、ソレノイド等)、パレット補修
     ・[15年周期] 駆動部品関係(モーター、チェーン)
    保守管理:定期的に実施、その他電気代
    更新:20年とします。 
    駐車場の固定資産税と都市計画税:算定には考慮していません

  3. 20年間でかかる費用・取替費等の試算
    維持
    工事費回数:4回
    5年周期 30万円/ピット、40台、4回
     a:収容台数補正係数 0.84(※台数により変動)
     b:ピット式昇降2段補正係数 1.0(※段数により変動)
     4,032万円
      (34%)
    保守管理 毎年の保守費(想定) 6回/年 15万円×6回=90万円/年
    毎月の電気代(想定)        2万円×12ケ月=24万円
                 [90万円+24万円]×20年 =
     2,280万円
      (20%)
    更新費用 20年 160万円、40台
     a:収容台数補正係数 0.84 (※台数により変動)
     b:ピット式昇降2段補正係数 1.0 (※台数により変動)
     5,376万円
      (46%)
      40ピットの維持・管理・更新費用 20年間総合計 11,688万円

  4. 20年間でかかる費用・取替費等の総額は1億1688万円になり、20年間で1台当たり換算では292万円となります。1基当たりの維持・取替費用に関して住宅金融公庫資料上は例として250万円が掲載されています。250万円という額は必ずしも現実離れした数字ではないということです。
  5. この総額は受益者負担原則から駐車場利用者で分担するのが公平性の観点から妥当です。1台の月額負担額を計算すると12,200円となり、この額が毎月の駐車場使用料を決める目安となります。使用料が12,200円のケースでは、保守管理費と修繕・取替積立金に配分する割合は、2(2,440円):8(9,760円)となります。標準管理規約29条コメントでも謳われていますが、駐車場使用料の収支を独立会計に移行するのが本来理想ですが、現実には難しいところがあるでしょう。駐車場使用料の管理費への充当額を、駐車場使用料から概ね1万円を控除した額を目標に見直していくことが望まれます。
  6. 新規分譲時には周辺の民間駐車場料金とのバランスも重要ですが、このようなことが勘案されずに駐車料金が決められているのではと疑ってしまうケースがあります。この数年の新規分譲マンションの機械式駐車場料金を西宮市と宝塚市で調べてみると、13件中9件70%で10,000円を下回っています。中には1,000円〜5,000円というところもあります。また既存マンションの業務調査でも、駐車場収入を全額管理費に充当し、余剰が出れば積立金へ振り替えるという会計処理をしている場合がほとんどで、管理費負担を安く見せかける販売戦略のようです。
      場合によっては管理費の値上げという痛みを伴うこともありますが、公平で妥当な駐車場使用料、また適正な会計処理に適宜見直していくべきでしょう。
駐車施設の附置義務について
  1. なお非特定用途のマンションでも、駐車場整備地区や商業地域や近隣商業地域では、自治体によっては条例で駐車場施設の設置台数を規定している場合があります。兵庫県の「都市施設の整備に関する計画」によりますと、「地方公共団体は、駐車場整備地区内等において、一定規模以上の延べ床面積をもつ建築物を新築・増築するものに対して、条例でその建築物またはその建築物の敷地内に自動車の駐車のための施設を設けなければならない旨を定めることができる。」とされています。条例に基づき整備される駐車施設を附置義務駐車施設といいます。兵庫県は駐車場附置義務条例の制・改定を推進しており、平成17年4月1日現在、8市(神戸市、尼崎市、姫路市、西宮市、明石市、伊丹市、芦屋市、三田市)において策定されています。
  2. 大阪市では条例に加えて「共同住宅の駐車施設に関する指導要綱」を定めて、共同住宅等建築物における自動車の駐車施設の必要台数を算定する基準が設けられています。
  3. 機械式駐車場の利用率が下がったからとか、維持更新ができないとかの管理組合都合で将来台数を減らそうとしても、市街地では上記のような制限が設けられている場合があります。詳細は自治体にご確認ください。

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参考資料:
・マンションの修繕積立金算出マニュアル
・公庫マンション維持管理ガイドブック

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