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排水管の劣化

排水管の変遷と劣化

このページでは、排水管の変遷と劣化についてまとめています。


排水管材の変遷と劣化
排水管材の変遷
  1. マンションにおける排水方式は、公共下水道が完備しているかによります。公共下水道が完備していれば直接下水道に放流でき、完備していなければ敷地内の浄化槽経由で都市下水路に放流することになります。屋内からの排水は「雑排水」「汚水」「雨水」に分けられます。「汚水・雑排水」を同一の管で排水する「合流式」と、別々の管で排水する「分流式」があります。排水方式はマンションの規模、設備仕様、レイアウト等により選択されます。排水の流れをスムーズにするため、排水管とは別に「通気立て管」が設けられています。通気立て管を設けない場合は、排水管内の圧力を一定の範囲内に保つための「特殊排水継手」が使用されています。種類として、旋回型、オフセット型、排水・通気二層型などがあります。
  2. 排水管材としては、現在多く使用されている管財は塩化ビニルライニング鋼管(DVLP)、塩化ビニル管(VP)、管耐火二層管が主流となっています。DVLPは鋼管の内面に塩化ビニル樹脂をコーティングした配管で腐食に強い排水管。耐火二層管は塩化ビニール管の外周にセメントを巻き付けて耐火性を持たせた管で、防火区画貫通部を含め屋内の建築設備配管材料として使用できます。VP管は樹脂管で施工性が良く腐食がないので多用されていますが、集合住宅では専有部内での使用に限られ、防火区画貫通部には耐火二層管と併用して使用されます。鋳鉄管は耐久性、遮音性、耐熱性に優れています。通気管材としては、配管用炭素鋼鋼管、塩化ビニル管などが使われています。
  3. 主な排水管材の特性は次の通りです。
    管材名称(通称等) 仕様 特徴
    配管用炭素鋼鋼管(SGP−白) 素地の黒管に溶融亜鉛めっきが施されたもの。通称「白ガス管」 白管の口径30mm以上を使用します。主に雑排水管、通気管に用いられます。継手にはねじ込み式排水管継手(ドレネジ)を用います。一般に接続がネジ接続の為、肉厚が薄くなるネジ部分腐食による漏水の事例が多く見受けられ、排水管としては使用が少なくなってきています。
    硬質塩化ビニル管(VP/VU)
    耐熱ビニルパイプ(HTVP)
    塩化ビニル樹脂が主原料。色:グレー。 肉厚の厚いVP管とVP管の外形を基準として肉厚を薄くしたVU管があります。 一般にはVPを使用し、建物内では伸縮対策を施します。一般排水や埋設管に使用します。継手にはDV継ぎ手が接着により使われますが、接着不良による事故例がたまに発生します。腐食に対しては問題がありません。 耐火性能の点で問題があり、専有部内での使用に限られます。
    排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管(D-VA/DVLP) 配管用炭素鋼管の内面に硬質塩化ビニルをライニング(塗布)したもの 軽量鋼管の黒管を使用し、外面は1次防錆塗装がしてあります。内面が樹脂でコーティングされているため、腐食に対しては強い。継手には、排水鋼管用可とう継手を用います。鋳鉄管と比べると重量が軽く、取り扱いが容易です。
    排水用タールエポキシ塗装鋼管 SGPの黒管の内面にタールエポキシ樹脂塗料を0.3mm以上塗装したもの 外面は1次防錆塗装がしてあります。汚水及び雑排水等に使用されています。
    排水用耐火二層管(FDP-VP) 耐火二層管は硬質塩化ビニル管の外側に耐火被覆を施したもの 防火区画貫通部を含め屋内の建築設備配管材料として使用できます。外管は繊維モルタル管で、断熱性があり、防露のための保温工事を必要とせず、遮音性も優れています。内管は塩化ビニル管(VP・VUの2種類。消防法で鉄管と同等の耐火能力と認定されたのは1980年。
    排水用鋳鉄管(CIP) ねずみ鋳鉄(gray cast iron)はグラファイト(黒鉛)により断面がねずみ色。

    メカニカル形1種、2種管と差込み型があります。耐久性、遮音性、耐熱性に優れていますが、重量があります。主に汚水管(トイレ配管)及び共用堅管として使用されています。接続はゴムパッキン、鉛等及びメカニカル型(締め付けによる)などがあります。排水用鋳鉄管の素材であるねずみ鋳鉄は、表面に錆が発生しても、内部への腐食が進行しにくい性質があります。
    【耐久性】
    耐久性は期待される耐用年数のことで、実際の耐用年数ではありません。施工時の管材料・継手・管端部処理・弁の組み合わせで異なります。塩化ビニル管・継手協会では、耐用年数を50年としています。昭和60年に提出された「建築設備配管分科会報告書」によりますと、管材別に見た排水管の期待耐用年数は、鋼管などで約30年(グレードC)、塩ビ管で約40年(グレードB)、鋳鉄管の場合では約60年(グレードA)と、それぞれ位置づけられているようです。(※ただし雑排水系は、水質によりグレードを下げる必要があります)
    [雑排水用]
     ・排水用塩化ビライニング鋼管 …30年〜
     ・排水用タールエポキシ塗装鋼管 …30年〜
     ・硬質塩化ビニル管 …40年〜        
     ・排水用耐火二層管 …40年〜 
    [汚水用]
     ・排水用塩化ビライニング鋼管 …30年〜
     ・排水用タールエポキシ塗装鋼管 …30年〜
     ・硬質塩化ビニル管 …40年〜        
     ・排水用耐火二層管 …40年〜
     ・排水用鋳鉄管 …60年〜 
排水管の劣化
  • 排水管の不具合に直結する項目として、
      管内に錆び瘤、付着物の堆積(付着物は劣化ではありませんが、錆び瘤と絡まって症状が現れやすい)
      管内面・ネジ部の減肉、
    が進行しています。劣化が著しく進行すると、
      詰まり、漏水 という現象が生じます。
    詰まりは、排水管内の腐食などによる閉塞状態で流れが悪くなったり、トラップ部分の不良により臭気が発生がしたりで知ることができます。管継手部分での腐食減肉が起因して漏水が起こったりします。
  • 当グランドMでは’06年、埋設部の排水横主管(VP管)を全棟で更新しました。きっかけはある棟の最下階で排水が滞る現象が発生し、その調査過程で排水管の割れや破断、適正勾配の不足が判明しました。盛土の部分で地盤沈下による排水管の破断・盛土の空洞化→排水が地中へ流入→更に地盤沈下という循環に陥っていた可能性があります。遠因として震災の影響がなかったとは否定できないように思います。
  • 話は溯りますが、阪神淡路大震災の直後には一部地盤が沈下し、今回とは別の箇所ですが、会所桝から公共桝までの管が破断し、排水ができず、もちろんトイレも使用できませんでした。排水管の復旧更新までのおよそ1ヶ月あまり、電気や給水は復旧したにもかかわらず、避難生活を余儀なくされたのを記憶しています。。
  • 外構まわりの排水設備についても、大規模修繕時などに調査を通して現状を把握しておきたいものです。
  1. 雑排水管の劣化は給水管の劣化と同様、腐食や錆び瘤が中心となりますが、排水管では特に油脂分など付着物の堆積による管閉塞を防ぐために、定期的な洗浄が重要です。塩ビ管(VP管)では、地盤沈下等による埋設横直間部および接合部の破断や割れにも留意が必要です。

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参考文献:
・マンションの維持修繕技術(高層住宅管理業協会)
・H15 給水装置関係技術実態調査(厚生労働省)
・埋設管保安高度化技術(高圧ガス保安協会)
・防せい防食用語(日本規格協会)
・設備配管の診断・改修実務(日本建築設備診断機構)
・マンション管理新聞(H13.3.25)

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